追加情報! 吉田類の家飲みのすすめ
2012年4月13日金曜日 12:54
ラベル: 角ハイボール
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2012年4月10日(火)~23日(月)、ビールと焼き鳥の相性が楽しめるプロモーションが全国サークルKサンクスで開催されます(
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神保町の会員制バー「人魚の嘆き」では、はからずも二階の座敷席の予約ができた。掛け軸と漢詩の江戸屏風、調度品は彩子ママのコレクション。皆、おごそかに和の座卓の周りへ腰をおろした。すると、どこからか女性の歌声が流れてくるではないか。やれやれ、ついに幻聴を聞くまで酔ってしまったらしい。と、ぼんやり耳を澄ませば、「ウイスキーがお好きでしょ・・♪もう少~し・・」この気だるく男心を誘惑するフレーズとメロディーは、紛うかたなき石川さゆり嬢の、例の曲じゃあないか。恥ずかしいが、かつてレコード店の前で逡巡の末、意を決して買ったカセット・テープに収められていた歌だ。つまり、CDの出回る以前のこと。もっぱら洋楽一辺倒だった僕が、演歌調で女流歌手のカセット・テープを購入したのは、後にも先にも一度きりだろう。登山へ向かう車中でテープを回し、人知れず悦に入ったものだった。孤独や、ふとした油断とでもいうような心の隙間へ、透きとおった音色で流れ込んでくる。ウイスキーが"命の水"なら、あの歌声は心の傷を癒す妙薬みたいだった。
「これ、角瓶を買ったときのオマケです」と、俳句仲間の伊勢君が、音源付き角瓶ミニ・ボトルを掲げて見せた。してやったりとばかりの笑みがミニ・ボトルの脇にある。そのキャップを押すと、曲が流れる仕組みで、音質もいい。いやはや、ものの見事に一本取られました。
そういえば昨今、国民的に親しまれている女優・小雪さんのテレビCM(角ハイボール)でも使われている。しばらく曲の話題で盛り上がっていたら、トントントンと二階へ昇ってきた手伝いの女の子が、炭酸とサントリーの角瓶を漆塗りの座卓に載せた。今宵、酒宴の仕切り人、誰だか察しは着いたが、どこまで手回しが良いのだろう・・。


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恵比寿界隈は、戦後・屋台の趣を残すモツ焼き屋「縄のれん」や、ワイン専門の「Vin Vino」(ヴァン・ヴィーノ) という立ち飲み屋があったことで通い慣れたところだ。今や、立ち飲みの新ブームを迎え、スタンディングのスペイン・バル「Tio Danjo」(ティオ・ダンジョウ)、モツ料理が旨い「立呑屋」などの人気店も増えた。この立ち飲みブームは、取りも直さず大衆酒場文化が再注目されている証だね。

JR駅西口ロータリーから直ぐの恵比寿南1丁目には、でかでかと大衆酒場の看板を掲げた「恵比寿カドヤ」だってオープンしている。文字どおり、飲食店街の角にあり、若い客層を巻き込んでのパワフルな賑わい。大阪風ソース味の鉄板ホルモンや、店オリジナルのとんぺい焼きが人気メニューだ。おまけに庶民酒場の定番、ハムカツまでパクつける。そして、これぞとばかり飲まれているのが"角ハイボール"。湯島の「バーカドヤ」といい、「恵比寿カドヤ」といい、角ハイには、角がツキモノなんですな。そして、いつの時代も、酒は大衆の支持があってこそ認知される。くったくの無い笑顔にわいわい囲まれて、「お代わり~」の黄色い声や、ダミ声が飛び交う。

手渡しリレーで僕の元へも角ハイ・ジョッキの三杯目が届いた。いや、四杯目だったか・・。途中、ウイスキーの量をダブルに変えたから、酔いもひとしお。たしか4~5人で始めた飲み会だったが、いつの間にやら7~8人へと膨らんでいた気がする。
そして二次会へと、事を運んだのが俳句仲間の一人。「じゃあ、こんどは静かにいきましょう」と、タクシーにハシゴ酒メンバーが分乗し、神保町の会員制バー「人魚の嘆き」へ向かった・・(続く)。
ラベル: 角ハイボール
湯島天神下交差点から、不忍池側ブロックへ進んだ一つ目の筋を入ると、少しレトロな風情を残した裏路地風景が展開する。まずは地域猫との対面から始まり、老舗バーのさり気無い佇まいを眺めたりしながらぶらついてみる。小路の奥を覗くと、カフェ風でラフな店構えの「バーカドヤ」がある。大衆的ながら、黒を基調とした落ち着いたムードだ。棚がランダムに組まれたバックバーと7席ほどのカウンター、二つのテーブル席からなる。

"角"の文字をサントリー角瓶の亀甲型にデザインした看板ロゴが、新鮮で印象深い。店の角ハイボールは、断熱構造の銅製マグカップで供される。角瓶は冷凍庫で冷やされるため、ウイスキーの粘性が高まって、とろーりとまろやかになる。霜に被われた角瓶をカウンターへ置けば、南極の氷山が目に浮かぶ。これが角屋の定番、"とろ角・ハイボール"という訳だ。涼しくなったでしょうが・・。

ツマミの牛煮込みは、牛肉2kgを赤玉ポートワイン2升でじっくりと煮込む。タレは八丁味噌ベース。これが意外とさっぱりした味に仕上がっていて、角ハイとの相性がいい。
メニューに「たえこさんの漬物」とあった。な~んだ、マスターのおふくろさんかぁ。シャキシャキとした歯ごたえと、ベテランらしい糠の漬かり具合が光っている。
和風モダンと、角ハイボールの合うことをマスターは承知のようだ。深夜近くになると店の賑わいも増すらしい。隠れ家的な場所にありながら、路地奥の開放が味わえる。こっそりと誰かを案内したくなるのも止むを得んね・・。

―――― 角ハイ旅は、まだまだ続きます。――――
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いよいよ祭シーズンも佳境を迎えた東京。浅草の三社祭は終わったものの、有名どころの大祭も、山王、鳥越、深川八幡祭り(富岡八幡)と、まだまだ続く。各神社の氏子たちはもとより、神輿担ぎの愛好者たちがギラギラと目を輝かせる時季です。かつて、僕も深川八幡の神輿は何度か担いだが、今や昔。とは言え、先日の三社祭の最終日には、ひょんなことから"鉢洗い"を見物させて貰いました。鉢洗いは、平たく言うと祭りの推進メンバーたちによる打ち上げの納会。宴会形式も多いそうな。
三社祭の場合は、雷門の大提灯の前、祭り半纏と捩じり鉢巻き衆が、ぐるりと張った円陣の中。勇ましい一升枡の一気飲みで執り行われる。酒樽から汲まれた一升枡の酒をもろ手で掲げたペアが向き合い、神輿のノリさながら、円陣の中へ「セイヤ、セイヤ」とばかりに進み出てクィーと呑み干す。いつの間にやら、僕も和食料理店「浅草・むぎとろ」の女将の配慮で参加する羽目となった。ペアの相手は、本店勤めの若き仲居リーダー愛称・みかんちゃん。祭装束がキリリと似合う。その小鹿みたいな眼差しに促されるまま、枡を傾けた。無論、目一杯の酒量ではないが、こぼしちゃあ浅草っ子に失礼と、一升枡をくわえたまま一瞬中息をついだ。本当は、粋な祭りなんだから、こぼしたってかまやァしない。つい、いつもの酒意地が出てしまった。

こんな祭り気分を味わえる大衆酒場が銀座コリドー街(通り)にもある。「立呑み・マルギン」(丸吟)だ。銀座七丁目から新橋方向へJR線に沿って延びた廊下(コリドー)のような通りを歩けば、店の熱気が舗道へ溢れているので直ぐ分かる。コの字型カウンター内の焼き台で油煙を上げる甲州健味鶏の串焼きがウリながら、もうひとつの看板に"角ハイボール酒場"とある。

当然、サントリーの角瓶・ウイスキーがベースだが、柑橘風味などのオリジナル・角ハイボールが幾種類か揃っている。なかでも、マルギンハイボールはなかなかいける。レシピは明かしてくれない。このフルーティーな旨味とスカッとするキレは、銀座のOLさんたちの味覚にも嵌った。キャっ、キャっと、黄色い歓声が飛び交うのもその所為だろう。カジュアルなファッション・センスも小粋に映る。それでも、店の雰囲気は庶民パワー溢れる祭りの賑わい。だから、銀座に居ることさえ忘れる。

ところで、神田祭、山王祭が、かつて江戸の二大祭と言い、深川八幡祭り、あるいは三社祭を加えて江戸・東京の三大祭りと呼んでいる。ならば、四大祭りでも、五大祭りでもいいじゃあないか。地域ごとの氏神さまに、自らのアイデンティティーと信仰心を託す事には変わりない。
時には、「マルギン」の"角ハイ祭り"で晴れ晴れしく酔うのも悪くない。有り難いことに、日曜日以外は年中催されている。おまけに朝の6時まで・・、如何(どう)だ。

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最近、パンク未修理のマウンテン・バイクは休止している所為もあって歩き回ることで運動量を補っている。初夏の風を受け、発汗機能も高まれば、特別に爽やかな一杯が恋しくなる。ちょうどそんなウィークデー、国立近代美術館のある竹橋から北の丸公園を散策したところで、九段下交差点近くの立ち呑み「フラミンゴ」(著書『東京・立ち飲み案内』に掲載)へ寄った。

こじんまりした店内ながら、ラフで落ち着いたムード。そう言えば"フラミンゴ"の語からは優雅な立ち姿しか思い浮かばない。うん、的を射たネーミングだ。さて、まずビールを頼もうとカウンターの方へ目をやれば、懐かしいサントリーの角瓶が並んでいるじゃあないか。おっと、ここにも"角ハイ"があるってことですね。それじゃあ、汗ばんだ身体と魂の欲求に従うほかないね。「フラミンゴ」では、カチ割り氷の入ったサントリー特製ジョッキでハイボールを供してくれる。おー、琥珀色の海にマッターホルンみたいな氷山が浮かんでいるぞお・・。ゴクリ、ゴクリ、そして、またゴクリ。まずは感無量というところで、しばし沈思黙考。

ハイボールに関する薀蓄(うんちく)も、しばしば耳にしてきた。とりわけハイボールの語源が面白い。ゴルフ・ボールを空高く打ち上げるスカイハイが由来という説。これは、イギリスの有名なゴルフ場で、ゴルフ客相手にソーダ水を売っていた美人姉妹と関連付けている。あるいは、鉄道の踏切装置に付属していた玉(ボール)をネタ話にした説や、背の高いトール・ドリンク用の器(ボール)で飲むからという説。いずれも、バーテンダーや薀蓄好きの酒飲みから酒場で聞いた話だが、幾つかの説は書物でも読んだ憶えがある。
しかし、最も説得力があるのは、かつてソーダ飲料を売っていたアメリカ西部鉄道駅のエピソードだろう。ギャングのアル・カポネが活躍した禁酒法時代と、カクテルを工夫したアメリカのサルーン(酒場)を舞台とすれば分かり易い。鉄道客は、喉の渇をソーダ飲料で潤す。その飲料の売り場は、入荷の合図として小さなアドバルーン(ボール)を掲げた。したがって、ソーダ水と、ジン、ウォッカ、ラムなどの蒸留酒(スピリッツ)がベースのカクテルを飲まれたのは自然。酒場の誰かが浮き上がったアドバルーンを想像して"ハイボール"てなところでしょうね。無論、ウイスキーのソーダ割りだって珍しくはなかったはず。もともとハイボールのベースは、種々のスピリッツが使われていたらしい。なんたって、戦後、東京の下町酒場では焼酎のソーダ割りをハイボールって呼んでいる。
いずれにしても、僕が初めてハイボールの名前と味を知ったのは、角瓶のハイボールからだ。東京の"角ハイ事情の今"を訪ねないわけにはいかなくなったのです。ハイ。

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