牧野富太郎展生誕160年企画展に寄せて

2022年5月20日金曜日 10:21

 牧野富太郎展生誕160年企画展に寄せて



 天真爛漫に我が道を行く人、そしてそれを楽しむ人を、世の中では「妖精」と表現します。みんな優しいですね。酒場詩人・吉田類も妖精的要素を十分に持ち合わせていますけど、上には上がいる。同じ高知生まれの植物学者、牧野富太郎です。

 牧野富太郎が生まれたのは現在の高知県高岡郡佐川町です。類さんが産湯を使ったという司牡丹のある町ですね。富太郎は研究のために裕福だった実家の財産を使い果たすなど、高知で言うところの「いごっそう」なエピソードも多い人です。草花に囲まれてポーズをとる「チャーミングな富太郎おじいちゃん」の写真がありますけど、好きなことに没頭して周りのことには気にしないとか、そういう人ほど魅力的に映るものですね。子供は13人、自身も94歳と長生きしました。

 牧野富太郎は今年生誕160周年を迎え、来年のNHKの連続テレビ小説の主人公のモデルにもなっています。現在、高知県立牧野植物園では企画展『牧野富太郎展~博士の横顔~』が開催されています。この企画展には類さんが寄稿した文をパネルにして展示しています。富太郎のお弟子さんに課外授業を受けた逸話などが書かれています。

 高知に行く方は是非、牧野植物園に寄ってくださいね。



 牧野富太郎もチーコという猫を飼っていたそうです。

高知県立牧野植物園 企画展『『牧野富太郎展~博士の横顔~』
2022年4月24日(日)~6月26日(日)