北の大地にて(1)

2011年3月4日金曜日 10:25

 北海道では札幌を拠点に俳句会「北舟」の活動が盛んです。集うメンバーは、五・七・五の言葉で日常の出来事を表現することに熱中している。月に一度の句会では満足できず、各自勉強会を設けて学ぼうという大変な意気込みのある人達もいて、頼もしい限りだ。講評を聞き逃さんとする参加者の熱意囲まれ、僕の肩にも力が入っている。

句会、勉強会の後は楽しい懇親会が待っている。


この日は北海道HBCテレビが入って打ち上げ会のもようを撮影。


 今、北海道の北、東、南部のエリアでは、増え過ぎたエゾシカの対応に苦慮しているようです。日高山脈の南端に位置するえりも町の方では年間、1000頭ほどのエゾシカが狩猟対象になるらしい。札幌から車で一時間ぐらいのところに在る支笏湖周辺もエゾシカの越冬地となっていて、十頭前後の群れならそこここで遭遇する。ただし、夜行性なので夕暮れ時に集中する。
 接近してシャッターを押したいところだが、エゾシカの獣道は糞まみれでおまけにツルツルの急斜面で凍土。満足のいく絵はなかなか撮れていない。

草食獣のエゾシカは警戒を怠らないが、距離を保てば逃げることはない。



 こちらをじっと見つめるだけで動こうとしない。ライフルならいとも簡単に仕留められる。



 えりもで撃たれた不揃いの角を持つ牡のエゾシカ。90キロ前後ある。四輪駆動に結わえつけられて解体場へ・・。かつてウイグル自治区で幾度か羊の解体を撮影したことがある。それは残酷というより日々の営みにすぎなかった。えりもの鹿猟とて同じことです。

『エゾシカへの鎮魂歌として一句捧げます。―――撃たれたる獣毀(こ)るる冬の薔薇―――(類)』

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