盛夏を終えて~ファーブルの丘便り2

2010年10月5日火曜日 12:00

 多摩丘陵の自然は、ようやく熱く盛んな夏を終えようとしている。この時期、昆虫たちの繁殖行動がいたるところで見かけられた。オサムシやゴミ虫類の数も多く、特にゴミ虫の一種は、幼虫と成虫が群れをなしていたりする。初めは、てっきり別種の昆虫かと思っていた。ところが、それは単なる昆虫無知のなせる業。幼虫、成虫とも同時期に同じフィールドで生息している。
 いつもの散策の途中、このゴミ虫の奇妙な光景と出くわしたことがある。幼虫の群れと成虫の群れが餌となるドバミミズを巡って争っていた。ただ、殺すまでの戦いではなさそうだが、同じ種族同士の混沌たるせめぎ合いのただ中で交尾する成虫も居たりする。いやはや足下に展開する昆虫世界は、接近すればするほど謎めいてくる。

 
ゴミ虫の幼虫。この種の昆虫たちは、生態系を崩すことがないという。


 ゴミ虫の成虫の交尾。いたるところで見かける。 

紋白蝶も恋の季節。

カメラを向けると警戒態勢で身構える蜂のカップル。怖くて近寄れなかった。

鬼ヤンマの交尾はまさに鬼気迫る迫力。体重が重いせいか突如、空中から降りてきた。


カナブンの仲間。小粒の宝石みたいだ。

カナブンの仲間。アブラゼミ同様、丘陵周辺で数多く見られる。

これはスズメバチの仲間とカナブン。死闘の末、双方、絶命していた。

正面からのカット。凄まじい戦いの様子がうかがわれる。

 

盛夏を終えて~ファーブルの丘便り1

2010年10月3日日曜日 12:00

 長引いた猛暑、残暑の記憶も希薄になってきました。それも喉元過ぎればナントカというやつでしょうね。相変わらずイベントも続いており、武蔵村山市学園の市民総合センタで催していただいた介護予防講座はとても印象深いものでした。しかも、孤立感を募らせがちな65歳以上の男性限定の会。少々手ごわいだろうと覚悟を決めて臨みました。でも、人と人をつなぐ最良のメディア(媒体)酒が味方。市が1000円会費で用意して下さったアルコール飲料とツマミのおかげで和気あいあいの講演となりました。テーマとしては、身近な自然との対話を含むコミュニケーション力アップです。会の終わりごろには、参加者から川柳まで飛び出しました。そんな様子を読売新聞の多摩版で取り上げても頂けました。
 今回は、多摩丘陵を舞台の“ファーブルの丘便り”を更新します。写真は、まだギラギラの日差しが眩しい残暑の真っ最中の時に撮ったものです。それには、次の句を添えました。

 ――――――「ぽつかりと空蝉(うつせみ) わすれ主忘れ」(類)――――――――