岩手を旅する4〜久慈へ

2010年4月3日土曜日 16:04

 まだまだ日向さんの案内は続きます。ほやと南部もぐりの里・種市からルート45号を基軸に南下。久慈市の国家石油備蓄基地に併設する水族館「もぐらんぴあ」へ着いた。そのネーミング同様、海岸沿いの小高い山へ掘り抜かれた水族館です。規模も、それほど大きくはありませんが、ドライブ途中にちょいと立ち寄るなら恰好のスポットかも知れません。

 そうそうココには、チャーミングな二人の受付嬢がいました。一人は漁の可能な時季に海女を生業としており、"かわいすぎる北限の海女さん"と評判の大向美咲さんです。磯に浮かぶ姿は、きっと波の花となるのでしょうね。


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 久慈市でも酒蔵訪問はきっちりと実行した。「福来(ふくらい)」という酒造会社で、年輪を感じさせる蔵の佇まいから、かなりの老舗とお見受けした。杜氏さんは日本各地で酒造りを経験なさった方だ。もちろん南部杜氏のお一人。酒蔵としては申し分ない設備が有るものの、フル稼働の情況にないらしい。でも、縮小した酒蔵の銘柄が脚光を浴びた例だって少なくない。岩手県産の酒造好適米"吟ぎんが"を使用した純米大吟醸酒は、この蔵の逸品。その名も、ずばり「純米大吟醸吟ぎんが」を試飲させて頂きました。幾分、男っぽい印象の酒で、フレッシュな酸味と重みが感じられる。

今は、全国の酒蔵の数が1700軒台にまで減ってしまった時代。とは言え、いかにも福を呼べそうな屋号の酒蔵「福来」さんへの期待が募る。


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 そして夕暮れ時、皆の想念は同じく、夜の宴に集中する。久慈の中心街へ向かう途中、宮田先生は道の駅へ寄って山ぶどう酒数本を購入した。それを、焼肉メーンの店「福次郎」で、焼酎割りするもくろみらしい。店のオーナーは、久慈市きっての名物ママ・宅石さん。実は、久慈で一番人気のスナック経営者でもある。そんなママさん自らに焼いていただいたモツ肉を頬張り、例の山ぶどう酒の焼酎割りで盛り上がった。しかも焼酎はキンミヤ。たしか宮田先生のオススメは、女性に向くほの甘い飲み口の"きぶどう"で割った方だ。もう一方の山ぶどう酒割りは、男性好みのドライな飲み口に近い気がした。「どれどれ、もう一度こっちの味をみてみましょう」。なんて調子に乗ってしまうから怖いのです。あげくの果ては、ママの経営するスナックへ流れ込み、さらにもう一軒とあいなった。たぶん、ご報告するほどのレベルにはない酔っ払いの世界でした。


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 翌朝、快晴。澄み渡る空のもと、工藤社長と二人で再び盛岡へ向かった。ハイウェイから望む雪煙たなびく岩手山の雄姿に、しばし車を停めてうっとり......。


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<お知らせ> 


菊水酒造のご厚意で、4月17日(土曜日)、同社の「日本酒文化研究所」にて、日本酒、梅酒などを飲みながら、楽しみ俳句会を開催します。


当日は参加費は3000円。俳句初心者でも、問題ありません。


問い合わせ先:味香り戦略研究所 担当・荒谷(あらや)

電話045-348-7201、ファックス 045-333-8121 


詳細は http://www.mikaku.jp/news/20100329.pdf