新春のお喜び申し上げます。
2009年1月5日月曜日 13:16
昨年は、目一杯、立ち飲み取材の酒で暮れました。巡った酒場の軒数は思い出せません。お正月になって、ようやく体力作りの里山走りと年賀用の俳句初めです。
俳句は『大盃に 赤らの牛頭が 初鏡』、読みは〝たいはいに あからのごずが はつかがみ″。新年の季語は〝初鏡″で、年明けの初化粧や、鏡に我が身を映すの意となります。
〝赤ら″とは、酔っ払いの赤ら顔。″牛頭″が仏教でいう地獄の亡者を呵責する牛頭人身の鬼で、ギリシャ神話に出てくる半人半牛のミノタウロスとそっくり。きっと、後の仏教説話に影響を与えたのでしょう。俳画の中では、可愛く描きましたので添付します。丑年で、この牛頭みたいな大酒飲みを見たことがあります。「えっ、『古典酒場』の編集長?」。トンでもございません。あの方は美女ですから・・。ちなみに、僕も年男です。
初原稿が、酒の専門誌『たる』(2月号)です。やはり、〆切りを正月に持ち越しました。内容は、独り酒の作法についての薀蓄めいたくだりを少々。
今年こそは、大盃をあおるとも、決して自作の句『火酒過ぎて 亡者の船に 揺られたる』(かしゅすぎて もうじゃのふねに ゆられたる)なんて情け無いことにならぬよう、全国の酒蔵、酒場を巡る決意を固めております。でも、たまにズッコケても、お許し願いたい。吉田類 拝&盃。 (火酒:焼酎などのスピリッツ)