徒然なる日々1 〜2010句会初め

2010年2月8日月曜日 13:50

「光陰矢の如し」。30代半ばまでは、実感の湧かない言葉だった。しかし、中年以降の今、一週間が、朝起きて夕べともなれば経過したかの錯覚を覚える。高尾山の登山酒に明けた2010年も、もう節分が過ぎてしまった。


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 句会初めは、北鎌倉で集合し、鎌倉、江ノ島と吟行のルートを辿りました。おかげさまで好日、俳句日より。皆、思い思いのテーマで句作した後。富士山のシルエットが真正面に望める江ノ島アイランドスパを俳句会場とした。新潟県や福島県、はるばる札幌からの参加メンバーの頬は、終始輝いていた印象があります。俳句に興味を持ち始めたというアメリカ人のジョナサン氏もご満悦の様子でした。


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 肝心の俳句は、新宿ゴールデン街の界隈で複数店を経営する笠井正美(俳号・ばるぼら)さんの句が、トップの支持を得ました。 


「堪え忍ぶ古都の大仏ふところ手」(ばるぼら)。


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 まだまだ浜の寒風厳しき中、アザラシの群みたいに浮かぶサーファーたちの光景を大仏の視線で眺めたのでしょうね。懐手(ふところで)は、冬の季語としてよく登場します。


 因みに我が句は、「梅が香や愛染坐像の彫深き」(類)でした。


 鎌倉国宝館へ鎮座する愛染明王坐像のリアルな鎌倉彫刻にしばし心を奪われ、俳句のヒネリなど入る余地の無い迫力でした。ちょっと言い訳しますと、即興俳句の出来不出来は、多分に時の運でもあります。


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