少年画報『思い出食堂』~吉田類の思い出酒場~日本橋「ふくべ」
今年の桜は嬉しい桜。提灯も下がらない桜が3年続き、やっとにぎやかな花見が戻ってきた感じです。でも開花に合わせたように雨続きとは、浮かれる人間に油断を許さないお天道様の仕業でしょうか。
花冷えの体を温めてくれるのは燗酒でしょう。今回は日本橋の老舗酒場「ふくべ」さんへ。新装開店でひょうたんも輝きます。壁の色は開店当初のつくりを意識したのだそうです。漆黒というのは粋なものですなあ。東京駅近くの八重洲という土地柄から、店の賑わいは相変わらずです。常時41種類用意されているというお酒を、燗にする「お燗器」の景色もそのままです。
日本酒を美味しく呑むおかずの代表はくさやでしょう。その生産工程には長い時間をかけて守られ、育まれてきた伝統が残っています。くさやは素晴らしい食べ物です。
酒場が新しい時を再び刻みはじめることほど嬉しいことはありません。まっさらな店内がまたあめ色に変化していく様を、若い人たちにも見守ってほしい。切に願う吉田類でありました。
『思い出食堂 祖母のお赤飯編』(少年画報社)480円+税
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